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クリスマス小景2 silent night 【RD】 


2008.12.27
Sat
07:30

  SSなど

前回の続きです。

クリスマスネタの小話で、最終回後を勝手に妄想しています。
視点はソウタ→波留に交替です。

今回はわりとシリアス寄り&カプ要素ややあり(前回比)な感じですが、
たぶんドリブラ兄弟のが目立ってるかと思われ…
い、一度書いてみたかったんだよ!


なお、タイトルでばれてそうですがあんまり深く考えてない小ネタですんで
さらっと読んでいただければ幸いです。
今回は特に『波留と兄弟』だけ決めて書き始めたら、思わぬ内容になった…

それでは、心の準備(?)ができた方はどうぞー↓




ささやかながらも賑やかで心温まるパーティーは、
出席者の顔ぶれを考慮して早めにお開きとした。
まだ保護者の監督下にある少女たちを送りとどけ、ひとり家路をたどる。

南方でクリスマスイブを迎えるのが初めてというわけではなかったが、
船上やプラント内で発散がてら馬鹿騒ぎするのとは違い
これはこれで悪くないと波留は思う。
──どうあっても埋まらない、大きすぎる不在にさえ目を瞑れば。

海岸沿いの木道でふと立ち止まり、視線をずらした。
月と星だけを光源とした薄明かりのもとで、ゆったりと波がうち寄せている。
穏やかで充ち足りた静けさが、あたりを覆っていた。



「おう、戻ったのかい。ちょうどいいや、今度はウチに寄ってかないか?」

玄関へ続く階段を下りかけたとき、先ほど元気よく手を振って別れた彼女
言うところの「兄貴店長」から声をかけられた。
首をめぐらして窺うと中は彼ら兄弟だけのように見え、室内の暗さも相まって
ますますダイバーショップらしからぬ様相を呈している。

「……招待を受けながら聞くのも野暮だけど、お邪魔じゃないかな?」
「なァに言ってんの! 毎度こいつと顔つき合わせて呑むのも飽きてるんだから、
 遠慮せずに上がってこいって」
《すみません、ご存じのように兄は言葉が素直じゃなくて──。
 あらためてハルさんを誘おうと待っていたようなので、
 ご都合さえよければ付き合ってもらえませんか?》

すばやく送られてきた電通を受信し、波留はわずかに目を細めた。
──相変わらず、よくできた弟だ。

「じゃ、ご相伴にあずかりますね」
「そうこなくちゃ! ──だいたい、キャンドルが揺れるなか
 こいつと2人っきりなんて、むさ苦しくてぞっとしねえや」
「だったら、」

たしかに「素直じゃない」憎まれ口をほほ笑ましく受け流しながら、片手を上げてみせる。

「部屋に引きこもる寒さでもなし、どうせならこっちのテラスでやりましょう。
 代わりに、飲み物はそちらでお願いします」



さながら甲板のように、海へ向けて大きく張り出したテラスで仕切り直しの乾杯をする。
ノイズの少ない環境では、グラスを合わせるかすかな音さえも思いがけない高さで響いた。

「さすがにお嬢ちゃんたちの前では、大っぴらに酔えないからなあ。
 あ、ビールでよかったか? なんか呑みたいのがあるなら、適当に取ってくれよ。
 今夜は無礼講だからさ!」
「いや、ぼくは特に酒のこだわりがないから……」

こんなに種々雑多な酒があるなんて、本当にバーでも開くつもりなんじゃないかと
疑わしくなる背景を指さし、アユムが上機嫌に笑う。

応じてから、祝い事というとシャンパンを所望した男のことが脳裏をかすめた。
──そういえば、目覚めてからはもっぱら紅茶だったな。
自分が老いた肉体でなければ、あるいは彼が義体でなければ
また酒を酌み交わす機会が持てたのだろうかと、今更ながら気付く。

「──何度見ても、きれいですねえ」

見かけによらずロマンチストな弟が、満天の空を見上げため息をもらした。

聖なる夜という本来の意味にたち返るためにも、しずかな時を過ごそう。
ただし、実行はあくまでも各自の自主性に任せる。


電理研と評議会が連名で提唱した夜間のエネルギー使用制限は、
周知期間の短さを思えば一定の成果をあげたと言えるだろう。
ゼロまではいかなくとも極力ノイズが抑えられた今夜の人工島は、
まるで失われた故郷に帰ったかのような安らぎをもたらしてくれた。

「ああ、まったく。……やっぱり、夏の大騒ぎから間もなかったのがよかったんだろ。
 あんまり経ってからじゃ、みんなあの夜のことなんて忘れちまう。あんたのお手柄だな?」
「そんな、ぼくは何も──」
「隠すなよ。あの部長代理に今回のことを提案したのは
 ハルさんだって、みんな噂してるぜ」
「困ったなあ。それじゃ、統括部長の威を借る邪魔者扱いされそうだ」
「だから、もう非常勤職員なんてやめてダイバー1本に絞っちまえばいい」
「そうだねえ……」
「兄さん!! 人様の事情に口を出すんじゃないの!」

犬も食わないなんとやらを始めた2人を横目に、意識をできるかぎり拡大させる。

頭上には降るような星空、眼前には風と波の音だけが響く夜の海。
かるく目を閉じ、耳を澄ませば──


「──あ、」
「うん!?」
「どうしました?」

思わずあげてしまった声に反応した兄弟へふり返り、波留は晴れやかに笑った。

「音が、聞こえる」


 




もう完全にネタは割れてる気がしますが、最後の1話は>あの人です。

thread: RD 潜脳調査室 / genre: アニメ・コミック

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